検査を受けた。異常は見つからなかった。それでも不調は続いている。
この状態にいる人が、占いのところへ来ることがある。
説明が欲しいのだと思う。
名前がつくと、一時的に楽になる
白川は──私は暦と四柱推命を扱う仕事をしているので、この相談を受けたことが何度もある──占術の側には、名前をつける材料が豊富にある。
厄年、運気の谷、方位、周期の谷。
当てはめれば、説明はできてしまう。
そして、名前がつくと一時的に楽になる。これは事実だと思う。分からないことが、いちばんしんどいからだ。
ただ、この楽さには期限がある。
名前が二つ目の荷物になるとき
原因を本人に帰す説明を、私はしない。
心の持ち方が悪いから。行いが返ってきたから。気の流れが乱れているから。
こうした説明は、すでに不調を抱えている人に、責任まで渡すことになる。
「なぜ私が」という問いについても書いたが、渡された責任は下ろせない。過去は変えられない。
説明が欲しい時期に、いちばん危ないのはここになる。
暦にできること
では何ができるか。
波を把握すること。
これはできる。そして、意外と役に立つ。
不調が続いている人の多くは、「ずっと悪い」と感じている。ところが記録を取ると、たいてい波がある。
いい日がある。悪い日がある。悪い日が続く時期がある。
波があると分かることが、まず一つの情報になる。ずっと悪いのと、波があるのとでは、通り方が変わる。
記録の取り方
難しくしない。続かないので。
一行でいい。
- 日付
- 体調(三段階。◎○×でいい)
- 特記事項(あれば一言)
これだけ。所要時間は10秒になる。
三か月続けると、いくつか見えてくるものがある。
曜日の偏り。 特定の曜日に落ちるなら、生活の側に原因がある。
季節や天気との連動。 気圧や気温差に連動しているなら、備えができる。
周期。 女性の場合、生理周期と重ねると見えるものがある。
予定との関係。 特定の人と会った翌日に落ちる、ということが分かる場合もある。
記録は、受診でも使える
これがいちばん実務的な効き目になる。
「なんとなく調子が悪いです」と言うのと、三か月ぶんの記録を出すのとでは、診察の進み方が変わる。
医療機関で使える材料になる。占いのために取った記録が、医療の側で役に立つことは、実際にある。
異常が出なかったからといって、そこで終わりにしなくていい。症状が続くなら、記録を持ってもう一度相談する。別の科を勧められることもある。
暦の使いどころ
そのうえで、暦をどう使うか。
予定を組むときに使う。
記録から、落ちやすい時期がある程度分かってきたら、そこに重い予定を入れない。
これは占いというより、自分のデータの運用になる。ただ、暦を横に置いておくと、先の予定を組むときに思い出しやすい。
受診を先延ばしにする理由には使わない。 ここだけは、はっきり分けておく。
説明がつかない時期を通る
最後に書いておきたい。
説明がつかないまま過ごす時期は、しんどい。
その時期に、はっきりした説明を差し出してくる相手が現れる。占いに限らない。健康法にも、商品にも、そういうものはある。
はっきりしているほど、疑ったほうがいいと私は思っている。
分からないことを、分からないまま扱えるかどうか。 暦を長く見ていると、そういう扱い方のほうが、結局は身を守ることが多い。
今週やること
ひとつだけ。
今日から、一行の記録をつけ始める。
日付と、三段階と、一言。
三か月後に読み返す。そのとき、説明はまだついていないかもしれない。それでも、波は見えるようになっている。
✦ この記事のまとめ
検査で異常が出ない不調に、占術は名前をつけたがります。名前がつくと一時的に楽になりますが、原因を本人に帰す説明は避けるべきです。
暦にできるのは説明ではなく波の把握です。日付と三段階の記録を三か月続けると、受診時にも使える材料になります。



